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2007.07.04 Wednesday  | - | - | 

雨のち晴れ、ところにより虹(吉野万理子) ・・・ゆこりん


ホスピスに入っている剛志は、小学生のときに起こった衝撃的なできごとのせいでトラウマになっていた。夢を見てうなされる時も・・・。あのときのアヤはどこにいるのか?表題作を含む6編を収録。

つらくて心が重いと感じていても、ちょっと考え方やものの見方を変えるだけで、心が軽くなることがある。表題作に登場する剛志は不治の病。毎日、死を待つだけの生活を送っていた。しかし、ある日彼は前向きに生きようと決心する。剛志がトラウマになるほどのできごとを、アヤは今どう思っているのか?その真相にはあ然とし、そして次に起こる小さな奇跡にはボーゼン(?)とした(笑)。どの話も人生の応援歌のようだった。つらいときに読むと心がほっとする。ところで、おさめられている話のあちこちに登場する、ある人物の存在に気づきましたか?♪
2006.11.18 Saturday 15:26 | comments(0) | trackbacks(2) | 

銀の砂(柴田よしき) ・・・ゆこりん


娘妙子や珠美の恋人にまで手を出す藤子。一度は秘書をやめた珠美だったが、結局は離婚後に藤子と関わるようになってしまった。だが過去に恋人を藤子に奪われたという思いは強く残っていた。珠美の恋人はその後藤子とも別れ失踪する。失踪の背景には何が隠されているのだろうか・・・。

最初はどろどろとした人間関係の話かと思ったのだが、後半はミステリーに・・・。登場人物一人一人が個性的で、その心理描写は恐ろしいまでに詳細に描かれている。人の心の中にうごめく得体の知れないもの。それは嫉妬、ねたみ、恨みが凝縮されたものなのだろうか?読んでいてぞっとするほどだった。独立したそれぞれの章で藤子や珠美の過去や現在の様子が語られる。そしてそれはラストの章へと見事につながっていく。読み応え充分!読後も満足感が残る作品だった。
2006.11.18 Saturday 15:21 | comments(0) | trackbacks(8) | 

銀の犬(光原百合) ・・・ゆこりん


リネットに忠実だったはずのクーが、リネットののど笛を噛み裂いた!「クー」は「猛犬」を意味するが、その名の通りの犬だったのか?祓いの楽人(バルド)オシアンと連れのブランが知った真実とは?表題作を含む5編を収録。

いにしえの物語?ファンタジー?作者の描く世界は不思議な雰囲気を持っている。5編どの話にも登場する祓いの楽人オシアンと連れのブランは、竪琴を奏で、さまざまな思いを残し地上にさまよう魂を解き放つ。人の心は強くもあり脆くもあり・・・。そして時には、疑い、憎しみ、ねたみでゆがむこともある。どの話も悲しく切なかったが、ラストには救いがあった。オシアンとブランの物語はこれからも続くという。オシアンがなぜ声を失ったのか?その謎も解き明かされるときがきっと来るだろう。その時を楽しみに待っていたい。
2006.11.18 Saturday 15:19 | comments(0) | trackbacks(15) | 

『スノードーム The Speed of the Dark』 アレックス・シアラー 求龍堂 (chiekoa)

4763005014スノードーム
アレックス シアラー Alex Shearer 石田 文子
求龍堂 2005-01

ある日、若い科学者クリストファーが姿を消した。彼はひたすら「光の減速器」の研究を続ける、ちょっと変わった青年だった。失踪の際、彼は同僚のチャーリーにある原稿を残した。そこに綴られていた、不思議な物語とは…。

図書館で見かけて「あ!『チョコレート・アンダーグラウンド』の人だ!」と思って手に取りました。そして手にとってみたら、息を呑むようなきれいな装丁…迷うことなく借りました。そして読みました。

読んでみたら、『チョコレート〜』のイメージで想像していたのとは全然違う物語でした。ああいう風な、わくわくしたりどきどきしたりする楽しい物語とかではなくて、胸がぎゅうぎゅうと締め付けられるような、そう、締め付けれられてほんとうに痛くなるような、切ない切ない物語でした。これは「愛」の物語です。

人が人を愛するということ。その気持ちを受け容れてもらえなかったときの、あの行き場のなさ。それが呼んでしまったこんな「事態」と、その「事態」を受け入れ、そしてこんなふうに対応していく気持ち…。何度も泣きそうになりました。彼がしたことは、正しいことじゃない、決してそうじゃないけれど、でも、私にはわかる。きっと、誰にもわかるんじゃないかな…。認めたくないけれど、心の中に、きっとあるんじゃないかな…。

男と女の愛、親子の愛、そうじゃない、全くの他人である人と人の間の愛。誰かとの間に関係を築いていくということ。その感情の名前。「愛」のかたちはきっとさまざまで。でもそれぞれが大切で、愛しくて、なくせなくて、そしてちょっと心に痛くて…。

とてもとても、オススメです。
2006.10.25 Wednesday 12:01 | comments(0) | trackbacks(0) | 

風の墓碑銘(乃南アサ)・・・ゆこりん


アパートの解体工事現場から3体の白骨死体が!女刑事音道貴子はアパートの持ち主の老人に接触するが、その老人は何物かに撲殺されてしまう。音道は滝沢とコンビを組み事件の謎を追うが、意外な結末が待っていた。おなじみの音道貴子シリーズ。

作品の組み立て方がとてもしっかりとしていた。また、音道、滝沢、そのほかの登場人物たちもきっちりと描かれていて、作品自体を深みのある濃厚なものにしている。当人同士は最悪のコンビだと思っているが、周りの目からは絶妙のコンビに見える二人の微妙な関係。それにからむ音道、滝沢、それぞれが抱える私的な悩み。それらが作品をより面白くしている。殺人の動機には、音道と同じように私も怒りを覚えた。被害者や被害者の家族が哀れでならない。現代社会が抱える介護の問題などもおりまぜ、最初から最後まで読み手を飽きさせない。読みごたえがあるとても面白い作品だった。
2006.10.21 Saturday 20:56 | comments(0) | trackbacks(7) | 

四度目の氷河期(荻原浩)・・・ゆこりん


目の色も髪の色もみんなとは違う。外見も行動も人とは違うことを常に意識していたワタル。彼は、母親が教えてくれなかった父親について、驚くべき発見をする。そこから彼の新たな生き方が始まった・・・。一人の少年の成長の記録。

母が決して語らない父のこと。父親は誰か?思い当たったワタルは、その日から自分自身を変え始める。少しずつ成長するワタル。変わっていくのは体だけではない。心もしっかりと確実に成長していく。「人とは違う」「普通」、その線引きをする基準は何だろう?いや、そんなものは初めからないのだと思う。だれも明確にそのことを断言できる人はいないだろう。けれど、人はそういう線引きをしたがる。そのことから抜け出したワタル。人はこうして成長していくものだとあらためて思った。そうそう、作者の荻原さんの言いたいことは、83ページの3行目だそうなので、そちらもじっくりと・・・。タイトルに深く関係しています。
2006.10.20 Friday 17:14 | comments(0) | trackbacks(3) | 

『ひかりをすくう』 橋本 紡 光文社 (chiekoa)

4334925081ひかりをすくう
橋本 紡
光文社 2006-07-21

グラフィックデザイナーの仕事を辞め、同居人の哲ちゃんといっしょに田舎に引っ越した智子。そこでの彼女の生活は…。

流れ星が消えないうちに』がなかなかお気に入りだったので、新作を読んでみました。うーん、やっぱりいいです。わー!とかきゃー!とか、そういう熱い気持ちじゃなくて、なんというか、ほんわかと、いいなぁと。好きだなぁと。春みたいな気持ちです。

生きていくってことは、わりと大変で、迷って悩んで答えを出しても、またその答えに迷ったり悩んだりしてしまって。でも、それでもやっぱり人は生きていくんだし、生きていくうちにはすばらしい瞬間が待ってたりする。そういう、本当につらいときには信じられなくなってしまいそうな「ひかり」を、信じさせてくれるような、見つけさせてくれるような、そんな本でした。

表紙もとっても素敵です。この画像じゃわからないと思うけど…。左上の青いのは、ただの青じゃないんですよ。右上の紫も、ただの紫じゃないんですよ。本屋さんで見かけたらぜひ手にとって確かめてみてください。きっとにっこりしちゃいます。

あと、中に登場する「お料理」たちがすごくおいしそうです。人間の体は食べ物でできてるんだっていうこと、ご飯を食べておいしいって思うことが、そう思えることがどれだけ大切かっていうこと、そんなことにも思いを馳せました。

お金のこと、仕事のこと、周りの人のこと、病気のこと。現実は、こんな簡単にはいかないのかもしれないけれど、でも、それでも。がんばってる人に。そして、がんばってがんばってがんばってしんどくなってしまった人に。きっと読んだら、心にあったかい「ひかり」がともると思います。オススメです。
2006.09.22 Friday 18:17 | comments(0) | trackbacks(0) | 

『ガール』 奥田英朗 講談社 (トラキチ)


奥田 英朗 / 講談社(2006/01/21)
Amazonランキング:位
Amazonおすすめ度:



<思わず“新・短編の名手”と言う言葉を授けたくなるぐらい読者を溌剌とした気分にさせてくれる短編集>

30代の働く女性を主人公に据えた短編集。
同じ講談社から2002年に発売された40代の男性管理職を主人公とした短編集『マドンナ』の姉妹本と言えそうな本作。
両方読まれた方は賛同していただけると確信しているが、本作の方が“輝いている女性”を描いているために読後感がさらに良いのである。

本作の特徴は女性の微妙な心理を男性作家ならではの鋭い観察眼で読者に思う存分披露してくれている点。
既婚・未婚問わずに働く女性の方には是非読んでいただきたいなと思う。
必ず相手方(既婚の方は未婚の方の、また未婚の方は既婚の方の)の気持ちが十分に理解でき、なおかつ尊重できるのである。
なぜなら人生の価値観は人によって様々で然りであるからだ。

各編、読後読者それぞれが元気をもらいそれぞれの幸せへと一歩踏み出したような気にさせられる。
奥田さん、伊達に直木賞取っていないなと思わずにいられない。女性作家のように毒づいたところは少なく幻想的な部分は皆無といってよいが、女性作家顔負けの微妙な心理を的確に描写している点は見事のひと言に尽きる。
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2006.09.19 Tuesday 00:32 | comments(0) | trackbacks(4) | 

女たちのジハード(篠田節子)・・・ゆこりん


「どんなにつらくたって負けない!」人からどんなことを言われてもどんなふうに扱われても、めげずに自分自身の幸せを追い求めた5人の女性の物語。直木賞受賞作品。

男女平等とは言うけれど、世の中まだまだ完全にそうはならない。長年OLをやっていれば、風当たりも強くなる。この作品に登場する5人の女性たちは、それぞれの幸せを求めて奔走する。どうすれば自分が幸せになれるのか?試行錯誤?紆余曲折?邪魔者扱いされても決してめげず、己の道を突き進む。作者は軽快なタッチで彼女たちの奮闘ぶりを描いている。まるで雑草のごとく、踏まれれば踏まれるほど彼女たちは強くなる。その姿は戦士そのものだ。さて、戦いののち彼女たちが勝ち取ったものは・・・?それぞれ全く違うけれど、どれもキラキラと輝いていた。読後もすっきり♪読み応えのある、楽しい作品だった。
2006.09.14 Thursday 20:27 | comments(0) | trackbacks(0) | 

それからはスープのことばかり考えて暮らした  吉田 篤弘 (bon)

それからはスープのことばかり考えて暮らした それからはスープのことばかり考えて暮らした
吉田 篤弘 (2006/08)
暮しの手帖社
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引っ越してきたばかりの大里(オーリィ)は、3と印刷された袋を抱える人が多いことを不思議に思う。
大家の大屋さん(マダム)から、それはなかなかおいしいサンドイッチ屋の袋だと教えてもらう。
そのサンドイッチは、なかなかどころか人生が変わってしまうほどの味だった…

久々のマイレコです。はじめて読んだ作家さんなのですがよかったです。

すごく居心地のいい話でした。
続きが気になるのに読み終えるのがもったいないくらい。
私はひねくれたところがあって、いい人ばかり出てくる話ってあまり好きじゃないのですが、
ここに出てくる人たちはいい人ばかりなのになぜか愛しいんです。
みんななにかぼうっとしたものを抱えているんです。
見えない心の穴と言ったらいいんでしょうか…
主人公オーリィは古い日本映画が好きで、そんな日本映画を上映している映画館に行くと
同じようにいつも来ている緑色の帽子のおばあちゃんが気になります。
この女性がこれまたkeyなんです。
この二人の関係が、なんともいえなくて羨ましくもあり、憧れてしまうほどすごくいいんです。
緑色の帽子のおばあちゃんも大家のマダムもサンドイッチ屋の安藤さんもその息子のリツ君も
それぞれが重要で愛すべき存在なんです。
決してでしゃばらず、脇役なんだけどそれでいてそれぞれが味を出してるのです。
これぞスープの極意。
最後に出てくる「名なしのスープの作り方」がこれまたいいんです。
思わずにんまり。
そしてスープを作ってみたくなる、もしくは飲んでみたくなります。
なんか大事なことが隠されてるというか、気付かされます。
こんな風に生きれたらいいのに。
2006.09.11 Monday 23:46 | comments(0) | trackbacks(7) | 
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