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My Recommend Books !みなさんのオススメの本を熱く語り合いましょう!
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『お鳥見女房』 諸田玲子 新潮文庫 (星落秋風五丈原)
<『呉越同舟』が『千客万来』となる不思議> 本当ならば、もっとぴりぴりした雰囲気になるはずだ。 そして、一瞬にして、片がつき、残された人は、さっさと国元に。 若い娘多津と、その仇源太夫が、もし別の場所で会っていれば、 そうなるはずだったが、あいにく、二人が身を寄せたのは、雑司ヶ谷の矢島家。 表向きのお鳥見役と、裏の仕事・幕府隠密のために 留守がちな夫に変わってこの家を取り仕切るのは、エクボが 可愛い珠世。彼女はとっても懐の広い、頼れるおふくろさま。 14年前に旅先で出逢っただけの縁を辿って舅に会いに来た浪人・源太夫の事も、 食べ盛りの彼の子供達の事も、珠世は嫌な顔一つせずに、受け入れる。 裕福な実家があるわけではなく、夫の5人扶持と、長男の10人扶持のみを収入 とする日々は、常に米櫃と味噌蔵が満たされた暮らしでは、決してない。 けれど彼女は機転で、日々の暮らしを支えてゆく。規律で縛られたのではなく、 愛情で包まれた矢島家は、いつもとても暖かい。そんな矢島家の雰囲気に触れて、 遂には多津と源太夫の運命の針まで、くるりと逆回りを始めてしまうのだもの。 恐るべし、矢島家、いや、珠世パワー。 けれど、折角賑やかになった矢島家は、後半夫の失踪という事態が持ち上がり、 何人かが家を離れてゆく。寂しく、心配の日々が始まるが、これは、 いつかまた、あの楽しい日々を迎えるための、前向きの選択。 だからこの旅立ちに、絶対涙は似合わない。 シリーズ第一弾。 「千客万来」「柘榴の絵馬」「恋猫奔る」「雨小僧」「幽霊坂の女」「忍びよる影」 「大鷹狩」収録。
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『其の一日』 諸田玲子 講談社 (星落秋風五丈原)
<一日が 一生ぶん> 運命の日は、いつどのようにやってくるか、誰にもわからない。 いきなり苛酷な運命を、ぽいと放り込まれた人もいれば、 じわじわと真綿で首を締められるように、その日を迎えた人もいる。 いずれも終わりの時間に追い立てられ、限りある行く末を、 余裕がない中で、考える。 決意しなければならない事が次から次へとやって来て、心は荒れ狂う海のよう。 まず、やってくるのは、こんな運命を与えられた事への驚き、恨み。 何故私が、私だけが。 そして底知れぬ悲しみ。誰も代わってくれない絶望。 次に彼等は、一体なぜこんな事になったのか、心を旅して答えを探る。 探り当てた答えを手に、思うのは、ただ後悔。 とりかえしのつかない事をした。今ならわかる、あの人の思い。 ああしておけば、ああ言えば、あるいは、今も。 最後の葛藤を潜り抜けた後、彼等はやっと思いを静め、自らの道を決める。 そうして、騒いでいた波は、やがて静かな凪となる。 新井白石に汚名を着せられた勘定奉行・荻原重秀が主人公の「立つ鳥」 不仲だった夫と姑の真実に妻が気づく「蛙」 恋川春町の息子が亡父の死の真実を知る「小の虫」 井伊直弼の運命の日を或る女性の視点から描いた「釜中の魚」 それぞれの、一番長く、濃い一日を描いた時代小説集。
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『蒼龍』 山本一力 文春文庫 (ゆこりん)
借金で苦しくなった暮らし。少しでも早く返済したいと思う弦太郎の目に飛び込んできたのは、瀬戸物屋の大店岩間屋の貼り紙だった。「茶碗・湯飲みの対の新柄求む。」うまくいけば借金が返せる!弦太郎はその日からさっそく取りかかるが・・・。表題作を含む5編を収録。 江戸深川の人情、大店であるがゆえの苦労、武家社会の理不尽さなど、山本一力の得意とする分野の作品が詰め込まれている。時代物ではあるけれど、人と人とのつき合い、親子の情、友情、お客を大切にする心など、どれも現代にも通じるものばかりだ。読んでいてはっとさせられることが何度もあった。助けられたり助けたり。人と人とのいい関係がそこにはある。物質的には貧しくとも、心豊かな日々の暮らしはうらやましい。表題作「蒼龍」は、作者の当時の境遇を投影した作品ということで特に印象に残ったが、どの作品もとても読み心地がよかった。
『海の底』 有川浩 メディアワークス (四季)
横須賀に巨大甲殻類来襲。食われる市民を救助するため機動隊が横須賀を駆ける。孤立した潜水艦「きりしお」に逃げ込んだ少年少女の運命は? 海の底からきた「奴ら」から、横須賀を守れるか−!?
『玄冶店の女』 宇江佐真理 幻冬舎 (星落秋風五丈原)
宇江佐 真理 / 宇江佐 真理著 幻冬舎 (2003.5) 通常1??3週間以内に発送します。 <「おかたじけ」のある風景> なにごとの おわしますかは 知らねども かたじけなさに 涙こぼるる (西行) 西行のような元武士の僧が、目の前で頭を下げ、「かたじけない。」と言ったなら、 「え、そんな、滅相もない。頭をお上げなすって下さいよ。」と 恐縮しておろおろしただろうが、 玄冶店の4人の女性達に、 「おかたじけだねぇ。」 と言われたら、 「あいよ。」 と首を振り向けて、その後の話がはずんだろう。 同じ意味でも、言い方で、だいぶん感じが違うものだ。
『1リットルの涙』 木藤亜也 幻冬舎文庫 (ゆこりん)
脊髄小脳変性という難病に侵された一人の女性の命の日記。15歳から20歳までの5年間の日記を収録。 この本は、一人の女性の病気との闘いの記録であり、そして同時に命の叫びでもある。脊髄小脳変性・・・。徐々に体が動かなくなり、最後は寝たきりになる。治療法はなく、5年から10年で死亡してしまうという恐ろしい病気だ。本人の知力はそのままなので、精神的に真綿で首を締めつけられるような苦しみを味わう。木藤亜也さん。彼女は15歳で発病し、25歳で亡くなった。人生の中で一番いい時期を、病気の苦しみとともに過ごさなければならなかった。最後まで希望を捨てずに必死に生きようとする彼女の姿は読んでいてつらかったが、それと同時にとても感動した。この本を一人でも多くの人に読んでほしい。そして、命の尊さや生きることの大切さを感じてほしい。
『アジアンタムブルー』 大崎善生 角川書店(早乙女)
アダルト雑誌の編集をしているR.Yこと山崎隆二は、デパートの屋上で夫に自殺された中川宏美に会う。隆二も数ヶ月前に恋人葉子を亡くしていた。 隆二の中学時代の嫌な思い出に話は飛び、葉子との出会い、恋愛、そして別れを描きながら、葉子を失ったあとの隆二が歩き出すまでを描いている。
『灰色の輝ける贈り物』 アリステア・マクラウド 新潮社 (佐吉)
灰色の輝ける贈り物
アリステア マクラウド, Alistair MacLeod, 中野 恵津子 2002 新潮社 デビュー以来31年間で発表した作品がわずかに短編16篇という、カナダの「知られざる偉大な作家」アリステア・マクラウド。カナダ国内でさえ知る人ぞ識る存在だった彼は、1999年に発表した初の長編『No Great Mischief』によって広く知られるところとなり、その後、その16篇を年代順に収録した短編集『Island』が刊行された。本書には、そのうちの前半8篇が収められている。 作品のほとんどは彼の育ったケープ・ブレトン島を舞台にしている。『赤毛のアン』で有名なプリンス・エドワード島の東に位置する島である。美しい自然に囲まれ、「世界で一番眺望の美しい島」と評される一方、冬には雪と氷に閉ざされる極寒の土地でもある。住民の多くはスコットランドからの移民の子孫で、ゲール語に代表されるケルト文化を伝承しつつ、永く漁業と炭鉱と畜産とによって生活を営んできた。
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