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My Recommend Books !みなさんのオススメの本を熱く語り合いましょう!
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『TVJ』 五十嵐貴久 文藝春秋 (ゆこりん)
最新機器を備えたテレビ局がテロリストに乗っ取られた!人質となった愛する婚約者を救うため、由紀子は敢然とひとりで立ち向かう。はたして彼女に勝利の女神はほほえむのか? 29歳の平凡なOL由紀子。彼女はある日突然事件に巻き込まれる。テレビ局ビルの外では、人々が大騒ぎ。頼る者もないたった一人の状況で、ありったけの勇気をふりしぼってテロリストに立ち向かう。「そんなばかな!」と思いながらも、その面白さに目が離せない。ひとつひとつ自分ができることを確実にこなして、彼女は進む。「平凡なOLだってやるときにはやるわよ!」彼女の声が聞こえてきそうだ。読後もスカッとさわやか。文句なく楽しめる作品。
『BG、あるいは死せるカイニス』 石持浅海 東京創元社 (でこぽん)
ミステリ・フロンティアから配本されたSF本格ミステリ。万人にはお薦め出来ませんが、ロジックがこの設定でしか成り立たない秀逸なもので、読み応えがあります。かなり面白いです。 と、軽く書きましたが、あれだけ伏線があったにも拘らず、完全にやられちゃいました。 ぐ、ぐやじい〜。
『白い巨塔1〜5』 新潮文庫 山崎豊子 (ゆうちゃん♪)
医者も一人の人間だから財前教授の医療ミスも そこまで裁かれなければならなかったのか?と 思う部分もあったけど、改めて小説読んでみると… 医療技術よりもむしろ、医者の姿勢のありかたについて 考えさせられた作品だったのかなあとも感じた。
『よろずや平四郎活人剣 (上・下)』 藤沢周平 文春文庫 (星落秋風五丈原)
< とことんネアカの大江戸トラブルバスター > 江戸時代、天保。知行千石の旗本、神名家の子弟・平四郎は、いわくつきの出自から、家中で蔑まれて育つ。うっとうしくなった平四郎は「道場仲間3人と道場を開く」と兄に泣きついて金を借りる。ところが仲間の一人に出資金を持ち逃げされ、たちまち生活に困る。そんな時思いついたのは、よろずもめごと仲裁人。さてこの仕事、うまくいくのか?
『哀愁的東京』 重松清 光文社 (トラキチ)
本作は、重松さんの作品の中では軽く読める部類かもしれない。 でも決してそれは感動的じゃないという意味合いではない。 主人公の進藤宏は18才で上京、現在40才はフリーライターで主に週刊誌の仕事をしている。 数年前に絵本も書いたのだが、こちらは副業となっている。 妻は娘を連れてアメリカに行って現在別居中。 編集者のシマちゃんによると スランプだスランプだって言い訳して、ちっとも新作を書けない怠け者だ、・・・絵本を書けないでいるうちに、アルバイトのはずだったフリーライターの仕事がすっかり本業になっちゃった、流されやすい性格のひとです。 彼の生活は“食べ物やゴミ袋は切らしても、煙草とコーヒーだけは買い置きをたっぷりしている”典型的な中年の一人暮らしだ。
『送り火』 重松清 文藝春秋 (kei)
昭和40年代に郊外に増えたニュータウン。 その典型のような町を舞台にした、ちょっと不思議な9つの話。 「アーバンホラー」とあるので、どんな怖い話かと思ったら、やっぱり重松節健在(笑。 最初の『フジミ荘奇譚』こそ不気味なものの、他は重松さんらしい「ホラー」だ。 身の程知らずの贅沢を夢見たり、自分は他人とは違うと思っていた10代、20代を過ぎて、 30代になった自分―。 諦めたこと、できなかったことはいっぱいある。 こんなはずじゃなかったのに・・・・と思うことだって何度もある。 それに比べて、手に入れたものはささやかで、10代、20代の頃の自分が見たら、 鼻で笑うようなありきたりなちっぽけなものかもしれないけれど、 そのささやかな幸せこそ、誰もが望んでいるもので、 手に入れるのが難しいものなどいうことに気づかされるような、 そんな心にじわーっと染みるような話ばかり。 仕事、親、子供、夫婦。 自分が望んだものと、実際に得たものの差が、はっきりと形になるのが30代後半なのだろう。 同世代の方なら、男女問わず共感できる部分が多いと思う。 たくさんの手に入れられなかったものよりも、 今、手にしているものの大きさに気づかせてくれるような、そんな一冊。
『豆腐小僧双六道中ふりだし』 京極夏彦 講談社 (りーふい)
京極夏彦さんの作品は小難しくて、分厚い。理解するのに一苦労です。 京極堂シリーズはとりわけ難しくて、「なんとなく・・・・わかった・・・・カナ!?」くらいなんですよ。 『姑獲鳥の夏』でつまずいてしまった方っているんじゃないかな?(私もつまずきかけた一人です。) そんな方にはこの『豆腐小僧』をオススメしますっ!! 妖怪の概念が京極作品ではありえないくらいに、わかりやすく書かれています。 こちらを読んでから他の作品を読んでみたほうが、入りやすいと思いますヨ。
『不安な童話』 恩田陸 新潮文庫 (ゆこりん)
「私は高槻倫子の生まれ変わり?」 高槻倫子遺作展を見に行った万由子は、倫子が描いた絵を見て気を失う。気を失う直前に彼女が見たのは、ハサミで刺し殺される自分の姿!実は、高槻倫子は万由子が生まれる1年前に、ハサミで刺し殺されていたのだった・・・。 高槻倫子の過去にはいったい何があったのか?なぜ殺されたのか?死後25年たって、その真実が見え始める。倫子に関わった人たちの倫子に対する思いは恨みなのか?万由子は本当に倫子の生まれ変わりなのか?謎解きの面白さと、輪廻転生の不思議。読むに従って物語の中へのめり込んでいく。最初から最後まで読者の心をつかんで離さない。そこに作者の力量を見る思いがした。ラストもあざやか!期待を裏切らないものだった。
『FINE DAYS』 本多孝好 祥伝社 (星落秋風五丈原)
< 恋愛にはもってこいの日 > 「Fine 」は、「晴れている」の訳語だが、他の同義語「nice、fair、clear」と比べると、やや消極的な意味合いが強い。同じ「晴れ」でも、「雨の降ってない日」「雲の少ない日」の事を言う。過去の恋愛を天気に例えると、太陽と雲が同居する、そんな日になるのかもしれない。 過去の恋愛は、どれも最終的には別れの涙で終わる。 今ならば、もっとうまく言えたのに。もっと優しく出来たのに。あの時別の言い方をすれば、今頃あの人は、私のそばにいてくれたんだろうか? 思い出せば、悔いばかり。言っても詮無い事を、際限なく思い起こし、やがて「仕方ないんだ」と区切りをつけて、自ら招いた苦さを飲み込む。 それでも、楽しかった思い出は、いくつかある。 これから二人がどんな人に会おうと、その思い出だけは、二人だけのもの。 口に出すと照れるから言わないが、考えると笑みがこぼれる。 雲の晴れ間を見つけた時のように。
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