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2007.07.04 Wednesday  | - | - | 

『真夜中の五分前』 本多孝好 新潮社 (でこぽん)

bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-toracyan58306&bibid=02485307" title="オンライン書店bk1:真夜中の五分前 Side‐A" >真夜中の五分前 Side‐A
本多孝好〔著〕出版社 新潮社発売日 2004.10価格  ¥ 1,260(¥ 1,200)ISBN  4104716014bk1で詳しく見る オンライン書店bk1

真夜中の五分前 Side‐B
本多孝好〔著〕出版社 新潮社発売日 2004.10価格  ¥ 1,260(¥ 1,200)ISBN  4104716022bk1で詳しく見る オンライン書店bk1

まず、最初にお断りしておかなくてはなりませんが、本書が初めての本多作品です。しかも粗筋も帯も見ていませんので、まったくの白紙状態での読書です。ただ、本多氏がミステリを書かれていたのは存じておりましたので、サスペンス色の強い作品かもしれないとは思っていました。で、この黄緑色のカバーの「side-A」を読み終わった瞬間どうだったかと申しますと、もう私は、めろめろ状態に陥ってしまいました。大好きです、本多さん!
この本は「side-A」と「side-B」の二冊になっています。装丁も対照的で「side-A」のほうは芝生の色も鮮やかなゴルフ場の写真です。これに反して、「side-B」のほうは都会の夜の交差点という黒っぽい写真です。もう読む前からこの暗示されているようなカバーを見ただけで、期待が湧いてくるというものです。

本多氏はよく透明感のある繊細な文章を書く方と評されていますが、なるほど文章に非常に気を遣われていますね。とくに語感とリズムを大切にされているのでしょう、読んでいてすごく心地よいです。

この綺麗な文章から「side-A」では恋愛が語られます。しかも、少し変わった恋愛模様です。のめり込まないわけがありません。私は恋愛小説というものが苦手なのであまり読まないようにしているのですが、こんな恋愛小説でしたらもっともっと読みたいと思ってしまいますね。

主人公の「僕」は26歳。大して頑張っているわけではないのに仕事は出来るし恋愛もイケイケという、周りから見たらムッとくるような、人生の勝ち組にいるような奴。
そんな「僕」でも心はなかなかに複雑なものを抱えています。昔の彼女の習慣であった、時計を五分遅らせるということを止めないのです。

時計を五分早めるというのはよくやるのだけど、遅らせるというのは不安な気持ちになるものです。この不安定な気持ちが「side-B」と繋がってゆきます。

「side-A」を読み終わったとき、思わず、ほお〜っとため息です。これでこの物語は終わってくれたらいいのになあと思うほど、恋愛が成就されています。そうです。このままちょっと余韻に浸っておきましょう。二冊に分けた意味がここにありますね。

さあ、それでは「side-B」の始まりです。「side-A」の時間から二年経っています。あの綺麗な物語はどうなったでしょうか。悩みを抱えていた双子の片割れは、「僕」の恋人となって幸せになったでしょうか。

「side-B」は表紙カバーが暗示しているように、やはりサスペンスでした。甘い雰囲気から一転して、疑心暗鬼の心が芽生えたミステリの世界になっています。双子の片割れは、果たして「僕」の恋人の“かすみ”なのか、それとも妹の“ゆかり”なのか。

主人公は、はっきり言って嫌いです。こんな性格の捻じ曲がった奴をもってこなくてもと思ったりしました。でも読んでいくと、この不安定さが題名にぴったりなんですね。そしてラストで明らかになる題名の答えが、この物語を素敵なものに変えてくれました。

読み終わってカバーを眺めていると、どこからともなく音楽が聞こえてくるような、なんとも不思議な気持ちになる本です。良い読書をさせてもらいました。
2005.01.05 Wednesday 22:16 | comments(10) | trackbacks(9) | 
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2007.07.04 Wednesday 22:16 | - | - | 
でこぽん (2005/02/11 11:40 PM)
本多孝好の世界観はいいですね。行間から醸し出す独特の空気は、本を読んでいて良かったなと思う瞬間です。言葉の選び方も好きですし。本当に読んでいて気持ちがいいです。
さとたけ (2005/02/10 2:12 PM)
コメント&トラバサンクスです。

この人の空気感はとても心地よく、ネガィティブになったところをフラットに戻してくれる作家さんです。こういう気持ちにさせてくれる作家さんて他にはないなあと思ったりしてます。

星落秋風五丈原 (2005/01/18 11:28 PM)
でこぽんさん、みなさん、こんばんは。
口にあわなかったといいますか…サイドAとBに分けたと聞いた時点で、文章以外の所に凝って欲しくないなと思ったわけです。もちろん今回のようになったのは、本人だけの意向ではなく、編集者との相談もあるかと思いますが。技を使うのはまだ早いと思いました、生意気みたいですが、もっと文章を磨いていって欲しいと。直木賞は逃しましたが、まだ彼はこれから書ける人なので、チャンスはまだあると思いますし、これからも本を続けて読んでいきます。
でこぽん (2005/01/09 7:36 PM)
星落秋風五丈原さん、はじめまして。
お口に合いませんでしたか?
私は初めての本多作品とあって、変わった恋愛小説にわくわくして、すごく楽しませてもらいました。本多さんは恋愛小説が巧いですね。もちろん文章も素敵でしたが。
AとBに分けることについてですが、やはりこれは別々のものと考えたほうが美しいと思います。
最後の彼女の行動は、あれはオカルトチックでしたね。ははは。あんなことは普通はないでしょう。
でも兎にも角にもラスト一ページで心を奪われてしまいましたね。
直木賞、選ばれるといいなあ〜。
星落秋風五丈原 (2005/01/07 11:18 PM)
みなさん、こんばんは。私はついさっき両方読み終わりました。
本多作品は好きなんですが、今回は正直言ってうーんとうなってしまいました。クールな女友達、全然あったかくない同僚、控えめな人々という基本設定はいつもと同じなのに、どうも乗れなかったのです。これってSIDE-A/SIDE-Bとして分ける必要ってあったんだろうか、とか、最後の彼女の行動は何なんだ、とか。
レビューを書きたい書きたい!って気持ちをかき立ててはくれませんでした。残念。次回作に期待します。
でこぽん (2005/01/06 10:15 PM)
ルアーナさん、いらっしゃいませ〜。。

あら、ほんと。本多さんが直木賞候補ですね。
まさにタイムリーでしたね。吃驚です。
本多さんはいいですね〜。嬉しいです。
でも、そういえば聖月さんとこで早々と情報が流れていたような……。
すっかり忘れていましたね。
しかも聖月さんになんかメールしたような気がしますし。
えへへ。まっ、いいか。
角田さんは気になりますね。ちょうど今、『対岸の彼女』を読んでいます。面白いです。
伊坂さんの『グラスホッパー』は『重力ピエロ』のほうで取ってほしかったですね。
福井さんの『6ステイン』は今日再度予約を入れてきました。
古処さんの『七月七日』は個人的には押したいのですが、まだ若いですからね…。
あとの方は知りません。すいません。

でもほんとに楽しみです。
ルアーナ (2005/01/06 2:54 PM)
でこぽんさん!

本多さんが直木賞候補ですね!
なんてタイムリー♪
角田さん、伊坂さんも気になりますが、
楽しみですね〜!!
ルアーナ (2005/01/06 2:35 PM)
でこぽんさんこんにちは♪

本多さんの作品わたしも大好きです!
と言っても、まだこの作品と『missing』しか読んでいないのですが…。
本多さんの文章の波長が好きなんですよねぇ。
レビューを書いていないので
コメントにしました。
これからも宜しくお願い致します☆
でこぽん (2005/01/06 12:08 PM)
ルアーナさん、こんにちは。

早速コメントをいただいてすごい嬉しいです。
ありがとうございます。

初本多作品でしたが、ああこれは読者が夢中になるな、というのが第一印象でした。文章が素敵ですね。惚れ惚れします。
他の作品も勧めていただいていたのに、今まで何も読まなかったのは本当に勿体無いことでした。読破してゆこうと思っています。

本当にようこそいらっしゃってくださいました。
こちらこそよろしくお願いいたします。
ルアーナ (2005/01/06 10:14 AM)
でこぽんさんこんにちは♪

本多さんの作品わたしも大好きです!
と言っても、まだこの作品と『missing』しか読んでいないのですが…。
本多さんの文章の波長が好きなんですよねぇ。
レビューを書いていないので
コメントにしました。
これからも宜しくお願い致します☆









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