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My Recommend Books !みなさんのオススメの本を熱く語り合いましょう!
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『ベルリン飛行指令』佐々木譲 新潮文庫(moco)
第二次世界大戦直前、帝国海軍の最新鋭戦闘機の高性能に目をつけた同盟国ドイツから依頼を受け、二人の海軍パイロットに極秘指令が下される。「零式戦闘機…ゼロ戦にてベルリンへ向かえ」。風雲急を告げる世界情勢の中、安藤大尉と乾空曹は空を翔ける。 安藤大尉と乾空曹の二人がまさに「空の男」。生粋の「空の男」であったがために軍では厄介者として扱われ冷遇されていた二人が翼を取り戻したことで、息を吹き返す様子が見事に描かれている。そしてその二人をサポートする海軍大貫少佐と山脇書記官の奔走ぶりも忘れてはならない。…などと堅いことを書いてる場合ではないっ!。とにかく安藤大尉がいい男なのだ。いい男好きの人は読むべし!。心身ともに厳しいミッションであるにも関わらず、「蛮行よりも愚考を選ぶ」という安藤大尉の言葉に飛行機乗りとして、というよりは人間としてのプライドを感じ、深く胸を打たれた。 佐々木氏の「第二次世界大戦三部作」の第一作ということだが、直接戦争の悲惨さとか残酷さを書いたものではない。そんな中にも当時の世界情勢の緊迫感を感じとることが出来る。特に当時英国の植民地であったインド国内の地下活動はなかなか読み応えがあった。 読み終えてから「飛べない豚はただの豚…」と言い切った「紅の豚」の主人公ボルコを思い出した。空翔けることに信念を持つ男は人間であれ、豚であれ総じてカッコいいものなのだ。
『HOMETOWN ホームタウン』 小路幸也 幻冬舎 (でこぽん)
HOMETOWN ホームタウン posted with 簡単リンクくん at 2005. 8.29 小路/幸也??著幻冬舎 (2005.8)通常24時間以内に発送します。 中学生の時のある事件のせいで、家も家族もすべて失ってしまい故郷を離れなくてはならなかった主人公が再び故郷へ向かわなくてはならなかった、そんな家族探しともいえる物語です。
『サウスバウンド』 奥田英朗 角川書店 (みかん)
上原二郎は小学六年生。父は元・過激派で今もアナーキスト、公務員は国家の手先とばかりくってかかる。学校など行かなくてもいい、年金など払わなくてもいい、国民辞める〜など言い出す始末。こんな父に家族が振り回されながらも、二郎は自分の周りにある難題を片付けていくだけで精一杯だった。 そんなある日、父がある人を同居させるのだが、この日から徐々に家族の行く先が大きく変わり始める。
『母恋旅烏』荻原浩 双葉文庫(しょーと)
元々は旅回りの大衆演劇の一座で役者をしていた花菱清太郎。十数年前に所属の一座を辞めて自分の一座を興したものの、いつの間にか辞めてしまい、今は三つ目となる自社「レンタル家族派遣会社・花菱エンターティナーカンパニー」を経営している。仕事が変わるたびに振り回される家族たちと、昼間でも夢を見ているような父・清太郎。花菱一家の行く手に待つ未来は一体…?? おぎりん、相変わらず最高です!! 今回は「浪花節」って感じでしょうか?それとも「演歌」? 語り手は「ぼく」寛二。この花菱一家の次男坊がとってもいい味。すっごく可愛くて愛しい。語り口がほのぼのとしてなごみます。そして、本当に自分の親だったら困るだろうが、父清太郎もまた読んでる分には楽しくて面白い。家族だけではなく、おぎりん特有のキャラそれぞれの魅力も光る。 物語の魅力はなんと言っても後半に集中される。 ↓ ちょっとだけネタばれ含みます。
『誘拐ラプソディー』 荻原浩 双葉文庫 (short)
女房・子供・家・金なにもなし。 あるのは所持金635円、借金300万円、と、前科。 そのうえ、勤めていた工務店には顔向けできないような事をして飛び出してしまった主人公伊達秀吉。 人生に絶望して、行き場もない彼が選んだ道は「自殺」。 しかし死にきれず迷っている時に、たまたま「そこ」に子供がいた事から「誘拐」を思いつく。しかし、この子供は…! 主人公の思惑とはどんどんとずれていくこの誘拐は成功するのか??
『上陸』 五條瑛 講談社 (でこぽん)
ノンシリーズです。 建設現場を渡り歩く男三人組の物語。連作短編集ですが、長編の体を成しています。 三人とも訳ありで、それぞれの理由から同居してチームで動いている。リストラされて職を転々としたあげく現場にきた中年の金満。酒、博打が趣味で前科のある安二。不法滞在パキスタン人のアキム。この三人の話が、金満の視点によって語られます。 切ないです。どの話も本当に切ないです。そしていいです。
『HEARTBEAT』 小路幸也 東京創元社 (でこぽん)
HEARTBEAT 小路 幸也 ミステリ・フロンティア第15回配本です。 今年の雪が降った日から、桜の花が咲く日までと待ち遠しく思い、楽しみにしていた一冊です。表紙のカバー写真は朝焼けのシーンでしょうか。紫がかった綺麗な装丁です。手に持った感じもとてもいいですね。あらすじを読んで、さてCONTENTSです。あら、斜めに印刷されていますね。まあ、素敵。溜息が出そうなくらいに凝った言葉の配列ではありませんか。一体どんな物語なのでしょう。 一言で表すなら、<奇跡>の話でした。
『魂萌え!』 桐野夏生 毎日新聞社 (でこぽん)
魂萌え ! 桐野 夏生 いや、とにもかくにも素晴らしいとしか言いようがありません。ここ最近の桐野作品の中で最高の出来だと思います。これは紛れもなく傑作です。 もちろん各年代によって感じ方、受け取り方は違うでしょう。ですが、これから先の自分の人生を考えてみるのもいいではありませんか。人は誰でも平等に歳を取り、死んでいくのです。そのとき、残された人間は、たった一人で老いを生きていかなくてはならないときもあるのです。 夫に急死された敏子さん、五十九歳がそうでした。
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